表題のように読めるおめでたい標識を九州で見つけました。これなんですがね。

日々トライせん、うわむき

これで「日々トライせん、うわむき」?
どこが「日々?」と言うなかれ。ここは鹿児島県さつま町虎居(とらい)です。
しかも「上向」は本当に「うわむき」と読みます。

さつま町虎居

ではこの県道398号線の名前は?
紫尾虎居線の「虎居」はもちろん「とらい」です。
「紫尾」は実際は「しび」と読みます。

問題は「紫尾」の意味です。漢字の字面から紫色のシッポなんて初めから却下です。ウイキに出てる説は漢字が到来する前の時代設定ですから完全に後世の作り事だからです。



では「しび」という発音から意味を考えてみましょう。ふつうならお寺や宮殿の屋根に載ってる「鴟尾」でしょう。ほかにはマグロの別魚「シビ(鮪)」くらいしか出てきません。たとえば関東や東北だったら「し」と「ひ」の発音が微妙です。だとすると「ひび」が「しび」に転じたとしても不思議はありません。九州でもそのくらいの転はアリエールのではないでしょうか。

じゃあ、「ひび」って?ヒビとは漁民が枝の付いた竹などを海中に立て並べて1区域を囲み入り口から入った魚は出ることができないようにしたもの(地名語源辞典、山中襄太著)だそうです。日比谷とか渋谷はここから来てるそうです。山の名前が「ヒビ」では説得力ないですがね。

     

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[2012/10/15 00:01] 歴史 | TB(0) | CM(10)

問題は、いつから「紫尾」とあてられるようになったか。なのだ。

これが、奈良後期、平安あたりからだと
字音に発音が引きずられた可能性を否定できない。
(尾)オ→ビ

戦国期であれば、発音に漢字が当てられたとみてよい。

江戸後期に、江戸の学者(伊能忠敬とその一味)が
聞き書きに漢字を当てたのなら
発音と漢字に相関が薄い可能性がある。
まして、地勢の意味付けは薄いだろう。

明治期であれば、伝説へのこじつけ、が疑われる。

昭和後期以後ならば、駄洒落、出鱈目だろう。

というわけで、最古の「紫尾」の出展を調べなくては
とうてい語源などは知ることができない。

あたしゃ「茅」「場」、チガヤの原っぱ、が転訛した。
だと最初思ったけど。
薩摩弁の音韻に、A→Ⅰの変化はなさそうだから
残念だけど、わからないことにしよう。
[2012/10/15 13:25] じじい47 [ 編集 ]

奈良期822年に、紫美神社を従五位下に昇格した。とあるようなので、もともとは「シミ」の読みであったろう。

どこかで、「シミ」が「シビ」に読みが変ったのである。

美が尾になったのは、征服者による
美称 → 賤称 への改字であろう。

では、「シミ」とはなにか・・・・

・・・・・わからん。
[2012/10/15 16:43] じじい47 [ 編集 ]

シミルのは温泉?

「美」は「ビ」でいいんじゃないの。「美」を「ミ」と読ませる例は多かったかしら?

昔は文盲が多く、漢文とか読める人なんかひとにぎり。大多数は口伝でコミュニケーションをとってたわけなので、「しびしん」とか「しびじんじゃ」だったようにも思う。

ただ「シミ」は清水とかシミルなど水に関連した用語っぽい。芭蕉の「岩にしみ入るセミの声」みたいに。

となるとこの神社が紫尾温泉の泉源になってる点が引っかかります。いつから湧いているのだろう?
[2012/10/16 00:13] ナワ~ルド@峠おやじ [ 編集 ]

万葉仮名の読み方によれば

「美」も「尾」も「ミ」と読む。
ただし、甲乙類の違いがあり、同じ発音では
なかった、だろう。

だから「シミ」であった。と判ずる。


もし「シビ」であったなら「椎」のことと推定するところだ。
「椎」は「四位」に通じ、五位下の神社名にはふさわしくないと、改名させられた。とね。
[2012/10/16 08:58] じじい47 [ 編集 ]

仮説、続く。

薩摩、日向の方言では
今の我々が区別できない(わいうえを)
ヰウィヱヲの発音区別があり、
ジとチ”、ズとヅの区別もあるという。

東北で、発音区別が出来なくなったとは
裏腹に、南九州では古来からの発音が
残っている。と考えられる。

そうすると、「シミ」ではなく「シビ」であったと
してもおかしくはない。
(中央が聞き違えて「シミ」で登録し
 現地はもともとの「シビ(ミ)」に置き換えた)


ただ、靴も釘も「くっ」としか聞こえない発声も
薩摩の特徴であるから

シとミの間に、別の音が有った可能性もある。
たとえば、
「樒」シキミ。わが方言ではシキビ。

というわけで
じじいは

「茅」のある山。
「椎」の茂る山。
「樒」のある山。

のどれかが、「紫尾」の由来であると仮説を述べるものである。



はーーー、口からでまかせは・・楽しい。
[2012/10/16 13:50] じじい47 [ 編集 ]

ごめんよお。これが最後だ。

神社を調べてゆくと、紫尾山の向こうに加紫久利神社がある。
薩摩二之宮だそうだ。
読み方は「かしくり」。

で、出水市の酒造のブログにこんな一節が・・

>出水市は東に加紫久利山(矢筈岳)、南は紫尾山、西に笠山、北に不知火海と自然豊かな土地です

「加紫」「久利」「紫尾」と並べたら、それはもう
「樫」「栗」「椎」・・照葉樹林そのままじゃないですか。

「椎」を仮名で書くと「シヒ」
この「ヒ」は「fi」フィに近い音で、奈良期には「pi」ピと
発音されていたのは国語学では有名な話。

また、戦前のころのおばあさん(明治以前の生まれ)が
「バビブベボ」を「パピプペポ」に置き換える
つまり「バスに乗って」を「パスに乗って」と
発音するのも、有名な話で。

ビとピは発音で混乱すると考えれば
「シビ」は「シピ」と同音で、「シフィ」に転じ「シヒ」と同じだと言える。

薩摩弁の特徴の二音節の名詞の後ろの音節の
子音がなくなって、あたかも詰音のように聞こえる、
あれで、
「シビ」は(中央のヒトには)「シッ〇ィ」としか聞こえず
「シミ」をあてたと思える。

以上の論拠から
「紫尾」は「椎」・・地名の由来は「椎の茂る山」
と結論する。

長々と、ごめんよう。
でも、これですっきりした。これで最後にします。
[2012/10/16 18:56] じじい47 [ 編集 ]

金華山も

いやあ、「樫」「栗」「椎」・・照葉樹林
と並べられたところで脱帽です。

「紫尾」は「椎」・・地名の由来は「椎の茂る山」
いいですね。岐阜にも「しいの実」がいますし。
金華山はツブラジイの花が金色に輝いて見えることから
金華山と言われるようになったそうですから、
ここも紫尾山なわけです。
[2012/10/17 00:21] ナワ~ルド@峠おやじ [ 編集 ]

ひとつ、お願い

脱帽してくれてありがとう。

ところで、この記事を、おやじ君のコメントもろとも
(相当にアレンジ、改変、剽窃して)じじいのブログに
「さも、自分が言い出したような体裁で」書きたいのだが・・・・

許してくれんかなあ。

[2012/10/17 09:24] じじい47 [ 編集 ]

じじい殿のご努力に感服し、許します!

ところでmixiは知ってるけど、ブログあったの?
[2012/10/17 10:35] ナワ~ルド@峠おやじ [ 編集 ]

あ、mixiのことだよ。

yahooにもあるけど、あっちは画像専用。
[2012/10/17 11:22] じじい47 [ 編集 ]

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